大腸がんのステージは?
大腸がんの進行程度は、大腸の壁をおかしている深さと、リンパ節転移の有無や程度、遠隔転移の有無によって決定されます。大腸がんの進行度の分類を表わす方法の1つとして、ステージという段階で分類されることが一般的です。
大腸がんステージ一覧
ステージ0…癌が腸壁の粘膜の中にとどまっている状態
ステージT…癌が大腸の腸壁にとどまっている状態
ステージU…癌が大腸の壁の外まで貫いている状態
ステージV…リンパ節転移がある状態
ステージW…肝臓、肺などへの遠隔転移、または腹膜播種がある状態
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大腸がんステージごとの治療
■ステージ0の大腸がんの場合の治療
癌が粘膜の中にとどまっているだけの状態であるステージ0なら、ほとんどの場合、内視鏡を使って癌を取り除きます。
しかし、癌が2センチを超える大きさになっていたり、癌が発生した場所によっては、内視鏡治療が難しく、外科的な手術による治療になる場合もあります。
内視鏡治療によって切り取った癌の組織を調べてみた結果、癌が粘膜の中でも下層にまで深く入り込んでいることがわかると、リンパ節転移の危険が高まってきますので、追加の治療として、リンパ節郭清の手術を検討することもあります。
■ステージI、ステージII、ステージIIIの大腸がんの治療
大腸内のがんが筋層よりも深く入り込んでいると診断されると、手術による治療になります。その場合、癌が発生した腸の部分を切除するだけでなく、リンパ節郭清も行います。大腸がんのステージに応じて、取り除くリンパ節の範囲が大きくなってきます。もしも、切り取ったリンパ節にもガンの転移がわかると、再発予防のために化学療法が奨められます。
■ステージIVの大腸がんの治療
癌がすでに大腸から離れた場所に転移している状態がステージIVですが、大腸がん自体と、転移した先の癌の両方を取りきれそうなら手術で切除します。
しかし、転移した先のガンは取りきれないけれど、大腸癌が原因で出血や、腸閉塞などの危険が予知されるなら、大腸に出来た癌だけを切除する手術をします。そして転移した先のガンは化学療法や放射線療法によって治療します。
もしも大腸癌も、転移先のガンも両方とも手術で取りきれなさそうな場合や、その手術には耐えられなさそうなほど患者さんの身体が弱っている場合、化学療法や放射線療法を選びます。衰弱の度合いによっては、いろいろな方法で症状を和らげることを優先する緩和治療に切り替えて治療する場合もあります。
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